今年の梅雨は異例な短さでした。
気象庁が「梅雨明け宣言」した辺りからの暑さにも驚くばかりです。まだ6月とは思えないほどの猛暑にぐったりですね。
雨が降らないと洗濯物が早く乾くので、晴天が続くほうが有難いとは思いますが、水不足が心配です。特に農業に従事しておられる方々は、我々よりももっと水不足を危惧しておられる事と思います。お気持ちをお察しいたします。
農業は自然の影響を大きく受けてしまうとても大変なお仕事だと思います。暑い中、寒い中、毎日大変な思いをしながら我々の食を支えてくださっている方々に感謝申し上げます。
洋ラン農家さんの苦労
さて、私の知り合いの農家さんは、花栽培の農家さんで洋ラン(シンビジウム)を栽培しておられます。元々は父が東洋医学の開業をしている時の患者さんでした。今でも「冷えとり」を実践しておられます。
私は、毎年末にその農家さんにお邪魔してシンビジウムを購入させていただいています。
とても大変な手間暇をかけてお花を咲かせておられるというお話を伺うたびに頭が下がります。
少しそのお話をさせてください。
シンビジウムは、最初は10cmくらいの長さの苗を専門業者から購入します。その苗を上手に育てて花を咲かせてお店に出荷するまで、2~3年毎日手入れをします。
「何千鉢というシンビジウムに毎日水をやり、時々肥料を上げたり、温室の温度管理にとても気を遣う」
シンビジウムは元々、熱帯雨林のような湿気の多い温暖な地域に生息している植物なのに、意外にも暑すぎると弱ってしまい、真夏は涼しいところに移動させます。
その農家さんのところから車で1時間以上は離れた涼しい高原地域に移動させます。大型トラックの荷台に4段くらいの棚を作って、何千鉢も積み込んで移動させなければならないので、全部運ぶまで数日かけて、朝早くから何往復もするという大変な作業をこなさなければなりません。
運んだ先でも毎日の手入れが欠かせず、交代で泊まり込みをしながら面倒を見ます。
数か月後、秋になって涼しくなってから、夏とは逆に全部の鉢を元の温室に戻します。その時もまた大型トラックで何往復もします。
その頃から冬にかけて徐々に花芽が出て咲き始めるのですが、花が咲いてからどんな花なのかが分かります。
元々、シンビジウムの花はお店で見るように立って咲いているのではなく、両サイドに下がってしまいます。花芽一本ずつの傍に棒を打ち込み、茎をテープで固定して、やっと商品として出荷できます。とても手間のかかる大変なお仕事だと思います。
特に、今年のように急に高温になってしまったら、管理に苦労なさっておられると思います。この気温に影響もされず綺麗な花が咲くことを願っています。
何事も同じですが、物を作るという事は大変な事ですね。
今年は特に原油高という事もありますので、冬季の温室の燃料代もかかります。異常気象に原油高でダブルパンチだと思います。陰ながらエールを送ります。
不整脈は、肺と関係が深い
さて、今は心臓の毒出しの時期ですね。心臓の毒は肺を攻めますが、肺には心臓の鼓動のリズムと関係があるようです。
「不整脈」(心房細動もそうです)という心臓の鼓動が不規則になる病気がありますが、東洋医学では心臓だけではなく、肺も関係が深いとされています。
今までの経験上、不整脈を患っておられる方は顔色が白っぽいようです。陰陽五行説では「白」は肺の色です。
肺は腎臓の毒を貰います。腎臓は一番「冷え」に弱い臓器です。暑い夏でも足元をしっかりと温めて「冷え」を取り、腎臓が元気でいられるようにしてください。
全ての内臓は、一年中毒出しをしている
例え、盛夏でも内臓の場所は変わらないのですから、上半身はいつも暑く、足元は発熱機関としての内臓が無いので、いつも「冷え」があります。
内臓の毒出しは、その内臓に関係のある季節の時期だけに毒出しをするのではなく、どの内臓も一年中毒出しをしています。
腎臓だけが「冷え」に弱いのではありません。他の臓器も「冷え」が酷くなって血管が縮むと血流が悪くなり各内臓に必要な栄養や酸素が十分回らなくなりますから、色々な不調の原因になります。
確かに暑い時は靴下の重ね履きが辛く感じる事が多いですが、徐々に慣れてきて、段々「冷え」が取れてくると「冷え」を敏感に感じるようになり、靴下を履いていても足元が寒く感じるようになります。
冷房の効いた部屋などで「足元が寒い」のに、そのままにしていると段々体調不良になります。そういう時は、寒くなくなるまでもっと靴下の枚数を増やしてください。体が楽になるとか色々感じる事があると思います。
まずは自分の体で体験してみる事が一番大切だと思います。この暑い夏も「頭寒足熱」を守って元気に過ごしましょう。